迷ったときの道標(経営理念と行動指針)
Q 経営理念とは?
A 企業の存在意義、企業の方向性を内外に示すもの。
経営者の考えや信念が色濃く現れる。
Q 行動指針(ビジョン)とは
A 経営理念に込められた思いを、
どうやって実現していくか、その手段を表したもの。
正直、これまで意識したことがありませんでした。
きっと社長が考えたポエム、後付けの論理だろうと。
以前までは、そんな風に考えていました。
しかし、開業して半年、これらの大切さを身をもって知りました。
悩みに対する答え
突然ですが、私の顧問料は高額です。
にも拘らず、顧問契約をお願いしたいと仰ってくださる方もいらっしゃいます。
確かにありがたいお話なのですが、財務状況を見る限り、私の顧問料で企業を倒産させかねないような状態のところもあるわけです。
当然ですが、私の顧問料や報酬だって、企業の利益から出ています。
つまり、私と契約すれば、その分利益が減っていきます。
その分企業は売り上げに換算してどれだけ稼がねばならないのか?
自分の顧問料が、企業の寿命を縮めることになりかねないのではないか?
これを考えると、とてもとてもお請けすることは心苦しく、断腸の思いでお断りしたこともありました。
じゃあ、安くすればいいじゃんと思うかもしれませんが、それはできません。
安くすることは、負の連鎖しか招きません。そして、定価で契約いただいているお客様に失礼です。
私は商売に対する覚悟が足りないんだろうかと割り切れない気持ちを抱いていた中で、ある税理士先生にお話を伺ったとき、ずばり答えてくださった先生がいらっしゃいました。
どうしても悩んで、悩みぬいて、判断基準がぶれそうなときこそ、基本に立ち返るんだと。
基本に立ち返るためにあるのが、経営理念であり、その手段が行動指針だと。
・・・腑に落ちました。
経営理念と行動指針
何のために仕事をやっているのか?
何のために仕事を始めたのか?
悩んだ時こそ、基本に立ち返ること。
そして確固たる自分の軸を持つためにも、経営理念は本当に必要と感じます。
また、経営理念は、自社の事業や方針、哲学を他所様に語る上で、非常に役立ちます。
自社が
何のために存在し、
何を、
誰に、
どんなふうに
提供するのか人に伝える上で重要です。
サービスや商品の品質は手段の先の特徴に過ぎません。
とくに私は会社代表者様とお話する機会が非常に多いので、とても大事だと考えております。
多くの経営者は哲学を持っています。
業態や財務状況などより、理念を聞くことで、その企業の核となる部分を把握することができるのです。
これは仕事を進める上で、とても大事なことと思っています。
当事務所も、文字(以下リンクあり)として形にすることができました。
終わりに
ユダヤの教え(タルムード)に、こんな言葉があります。
私も、このモーセが伝えたとされる言葉を、肝に銘じたいと思います。
自分の思考に注意すること。それは自分の言葉となるから。
自分の言葉に注意すること。それは自分の行為となるから。
自分の行為に注意すること。それは自分の習慣となるから。
自分の習慣に注意すること。それは自分の性質となるから。
自分の性質に注意すること。それは自分の運命となるから。